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こんばんは、和井です。
最近、猫が腹の上を駆け回るので毎朝スッキリ強制的に目が覚めます。
二度寝は許されません。

ここしばらく本読みモードで、あんまり積みDVDやHDDの中身を消費してなかったら結構な量になっていました。
友人は「時間ないから、エンコードして通勤電車で見る~」とかいうツワモノもいましたが、私は三半規管が弱い上に乱視なので間違いなく、酔います。

では、11月最後のほんれびゅーですー。


『最後のウィネベーゴ』――――――コニー・ウィリス
最後のウィネベーゴ (奇想コレクション)
ウィリスの短編集。お得意のブラックユーモアな人間ドラマから静かな終わりの物語まで。
表題作は動物を飼ったことがある人なら絶対に泣いてしまう作品でした。少なくとも私は泣いた。
静かに迫ってくる地球の終わりの中で新型パルボウイルス大流行。数少なくなり、保護されている犬科の動物と、犬に関わった人間たち。
世界の終わりの中の、別れの物語でした。
「スパイス・ポグロム」はエイリアンと異文化コミュイニケーションの話。
でも、このめんどくさいやりとりとか空気の読み方とか狭い住宅の問題とかこれ、日本人とアメリカ人の話だよね?
しかしさすがウィリス、散々どたばたを演じさせながら、オチのつけ方最高でした。
ウィリスの短編は好き嫌い別れるものが多いんですけど、この短編集は私的には超当たりでした。


『アイルランド・ストーリーズ』――――――ウィリアム・トレヴァー
アイルランド・ストーリーズ
ウィリアム・トレヴァーのの作品は始めてだったのですが、これは初期から最近のものまでを集めたトレヴァーの集大成とでも言うべき短編集。
その名の通り、トレヴァーの生まれ故郷であり、今なお住み続ける場であるアイルランドをテーマに12篇の短編がつづられています。
で、内容は少し怖いもの、苦いもの、切ないもの、やさしいものといろいろですが、どれも凄く良くて、ちいさな人間観察みたいな事のできる作品です。
アイルランドという土地の中で一人一人に起こる物語を読んでいるとおとぎの世界やレイラインやクー・フリンとは違う、戦いの歴史であるアイルランドが見えてきます。
二つの文化が入り組み、闘っている近代アイルランドの苦悩を、それだけをテーマにしないでじっくり読まさせられる力量にひたすら感服。
アイルランドはまた大変なことになっていますが、やはり乗り切っていくのだろうと思います。


『MORSE』上・下―――――ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
MORSE〈上〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)MORSE〈下〉―モールス (ハヤカワ文庫NV)
映画『ぼくのエリ』見てちょっと消化不良になったので(映画は素晴らしかったですよ!)、原作読了です。
読んでみて――そりゃ消化不良になるわなー、この内容を良く2時間ちょいに納められたwwww
そんなに長くはないんですけど、これって郊外の新興住宅地を密室に見立てて、そこにエリという有る意味異物が侵入することによって起こる、群像劇だったんですねー。
主人公のオスカル(映画ではオスカー)だけではなく、北欧の冬という暗さの中に押し込められた人々がほんの少しの変化で、少しづつ、悪い方へ悪い方へと進んでしまう崩壊の物語だったんですね。
誰一人として悪くはない(いや、いじめやヤクは良くないですけど)。
誰もが自分と自分の一番大事なものの為に動いた結果がこれだった。
だから、余計に悲しくて、ラストのエクソダスともいえる結果が胸に迫って切ない。
エリの正体も、エリの過去もちゃんと語られてて、余計にエリの孤独と悲しみ、そして新天地の筈のこの町でさえ”異物”として排除されてしまう、そんなエリが悲しかった。
ツッコミ所がないとは言いませんし、精神状態が悪い時に読んだら危ないかもだけど(笑)、素晴らしく、哀しい、現代のヴァンパイア譚でした。


今日の一曲:フレデリック・ショパン「別れの曲」
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