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かんたダディへ。

つかさ…リクエストは「コロツナ 甘甘」だった筈、なんだよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どこが甘いんじゃあああぁぁぁ!!(ちゃぶ台返し)

すいませんダディ、書き直すから…。
ほんとごめんなさい…。



以下




『君知るや 南の国』


          



君知るや、南の国
  
レモンの花咲き 黄金なすオレンジ暗き葉影に実り
 
そよ風は青い空から吹き渡り  

ミルテ静かに  柱は高くたてる

そを知るや、君。  かなたへ、 かなたへ。 

いとしきひとよ われはゆかまし、君とともに。   

















嘗て、パレルモを最も美しい国と読んだ詩人が居た。
 
見て欲しい、あの国を。

数々の戦争と餓えを経て随分痛んでしまったけれど、空の青、海の蒼は今でも変わらない。

永久に。


一緒に行けたら、何もかも、桎梏を捨てても。
君となら、何処へでも行けるのに。














「コロネロのあおはほんとうにきれいないろだね」

一番好きなひとの言葉が胸に響く。
一瞬、思い切り聞き惚れた結果内容を聞き逃し、相手は、ツナヨシは、顔を蹙めて言い直す。
リフレイン、二度目の。

「そらのあおでもうみのあおでもないんだ。なんのあおだろうね…」

此処で恰好良く歯の浮く科白を言えれば又、変わるだろうに其れが言えないのがコロネロという人間である。
尤も、素なら実に恥ずかしい事を言っている自覚は本人には無い。

「青は青だろ。其れ以外じゃないし、眼球の事なら、色素が……」

言いかけて恋して止まない相手が呆れたような表情をしたので口を噤んだ。

ツナがすう、と顔に手を伸ばす。
無言でするすると右頬を撫で、瞼をゆっくりとなぞる。
思わず其の仕草にぞくぞくした。

堪らずに其の細い腕を取って引き寄せ、抱きしめる。


自分の青じゃなくて、本当の青を見せたい。
そう言うと相手は必ず言い返す。
―――本当の青なら何時もオレの目の前に在るじゃないか。

言い返したくてもその嬉しそうに、微笑む姿に何も言えない。

だから、力づくでも連れて行きたいのだ。
其れが彼の本分である。



















そんな、事を話した事を思い出した。
数年前、そんな事を話したのだ、彼と。
約束は果たせたのか其れは解らない。
何故なら、確かに此の地に足を付け、そして重い闇を継ぎ更に其れを毀そうとする彼が、此の島の空と海を見たのは確かなのだから。
併し、其れはコロネロが思っていた意味での事象であったのかはもう解らなく成って了った。

只只、傍に居たいだけ。補けたいだけ。

其れすら許さぬ厳しい闇が其所にはある。
闇の黒は青も白も塗りつぶすのに、彼は、大空だから。
照らし続けるのだ、此の地を。



あの時から比べると随分大人びた表情に成って、背が伸び、髪も伸びた。
すう、と細める眼の瑪瑙は闇いものも真っ直ぐ見つめる勁さを持った。

だが、自分に笑いかける優しい笑顔は全く変わらず、色を含んだ笑みは恋する者の特権で。
恐らく自分もあんな貌をして居るのだろうと。


ふわふわの、伸ばしても彼方此方と向く彼の髪を撫ぜて、ちいさなあたまをぎゅう、と抱きしめた。
是から何があるのか、何が起こるのか。
其れは彼と、彼の守護者たち。一部の幹部しか知らない事で、幸いな事に自分は知らされては居るがひとの、殊に愛する者、近しい者が疵つくのを最も懼れ厭がる綱吉のことだから、万全を期しても矢張り疵付き、哀しむのだろう。
ましてや人の身で十全はあれど万全などあり得ない。


彼が成す、全ての祝福と全ての祈りが劫火と成ってカーサ・ノストラを焼き尽くす。
其れは正しいのか正しくないのか其れは彼の決める事でも無く、益してや恋人であるコロネロの決める事でも無く、只、運命であったろうと、運命論者でも無い筈の彼の藍の同胞は語った。




コロネロは誓う。

命有る限り、彼の傍に居て、彼を支え、彼を愛すると。

其れはもう宣誓ですらない、一度は嫌悪した筈の桎梏。

併し其の桎梏の与える痛みは甘すぎる。

相手にも同じく揃いの桎梏を与え、血を流し、口吻けを。


まるで噛み付く様に、お互いを喰い合う様にキスをする。
深く、何度も角度を変えて、貪る様に。
暴力的なまでに慈愛に満ちたキス。



たった二人だけの結婚式は余りに甘く残酷で美しく、お互いの膚を溶かし、まるで一つに成るような。

祈りのような。



二人の愚者が運命を糾う。二人の愚者が歩き出す。











―――――ーいとしきひとよ われはゆかまし、君とともに。














ゲーテ『ミニヨン』より。
ミニヨンには色んな訳があってどの訳を使おうか迷ったのですが森鴎外の訳を使いました。
つか、全然甘くない!甘くなさ過ぎだ!
すいませんすいません。ほんとごめんなさい返品可ですから!
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